Hypericum

 

テリハボク科オトギリソウ属 セイヨウオトギリソウ

 

オトギリソウとは、弟切草と書き、平安時代、弟に裏切られた兄が、弟を殺した、そのときの赤い血が、この実をつぶしたときに出る赤になったとか。そういう話を記憶しています。西洋では、Saint John's wort。十字軍が、イスラエル奪還のときに、これを持って行って傷薬にしたと言われています。

 

Arnicaもケガですが、Hypericumもケガにいいです。特に、手や性器、尾骨など、神経の鋭敏な部分のケガです。痛みが神経をつたって、ズキンズキンと痛みます。神経が傷ついている。「神経のArnica」と呼ばれたりもします。

 

もう一つ、重要な役割としては、Ledumとともに、破傷風予防の代表的なレメディーでもあります。犬や小動物に指先などをかまれたあと、痛みが神経を走り、それが破傷風に移行しそうなとき。

 

あとは、尾てい骨を打ったときにも、重要な選択肢の一つです。滑って尾てい骨を打ったときは、最初はArnicaでいいです。そのあとに、尾てい骨の中の骨に痛みが走るというときは、Hypericumです。もう一つ、尾てい骨を打ったとき考えられるレメディーに、Bellis-perennisがあります。Arnicaと同じキク科のレメディーですが、Arnicaより深い打撲、身体の内部に感じる痛みに有効です。